イ・ムジチ合奏団 結成60年記念コンサート

三連休の一日、天気も良いのでどこかへ出かけようかと調べてみたら、「イ・ムジチ合奏団 結成60周年記念コンサート」が見つかり、運よくチケットが取れたので出かけました。


プログラムはこちらです。


バカロフ(1996年アカデミー賞作曲賞受賞)
    合奏協奏曲 ~イ・ムジチ結成60年記念作品~
モリコーネ(2007年アカデミー賞名誉賞受賞)
     『組曲』 ~イ・ムジチ結成60年を祝して~
    「カジュアリティーズ」より メインテーマ
    「海の上のピアニスト」より 愛を奏でて
    「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」より
     デボラのテーマ
    「ミッション」より ガブリエルのオーボエ
坂本龍一(1988年アカデミー賞作曲賞受賞)
   「ラストエンペラー」テーマ   ~イ・ムジチ結成60年のために~
 
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集 「四季」 op.8


当日になってチケットを取ったものですから、今回はステージを見下ろす3階席となりました。ちょうどコンサートマスターの真正面、座席に深く座るとチェロとコントラバスは見えませんが、少し身を乗り出すようにすると全体を見ることができる、という位置でした。これもまた楽し。^^


前半の3作品は初めましての曲だと思っていましたが、モリコーネさんの曲に聞き覚えが。どこで聞いたんだろうと考えていて、「ベートーベン・ウィルス」の第3話に出てきたあの曲だったことに帰宅してから気がつきました。しばらく「ベートーベン・ウィルス」は見てないとはいえ、あの場で思いだせなかったことが何だか悔しかったです。モリコーネさんの組曲は続けて演奏されたので、どこが曲の切れ目なのかわかりにくかったのもまた悲し。団員さんたちが楽器を手に引き上げていって、初めて前半のプログラムが終わったことがわかったという体たらくでした。


イ・ムジチ合奏団の編成はヴァイオリン6名、ヴィオラ2名、チェロ2名、コントラバス1名、チェンバロ兼ピアノ1名の12名です。ヴァイオリン6名に譜面台が5台出ていました。どんな編曲になっていたのか興味深いところです。一度、楽譜を見てみたいと思います。


演奏はさすがでした。アンサンブルがきっちりしていてお見事お見事。弦の美しい響きに聴き惚れたひとときでした。


お馴染みのヴィヴァルディの「四季」で意外にところどころ大きくテンポを揺らした演奏をしていたのが印象に残っています。今までラジオやテレビで聞いてきた「四季」は、テンポ通りきっちりした演奏だったからです。また弓で弦を強く引っかくような奏法も多く、楽器(おもにヴァイオリン)の音そのものよりも引っかく音の方が目立った場面もあったことが目新しく感じられました。


「四季」の最後までは、「さすがイ・ムジチ」と唸らされるばかりでしたが(わりと「硬い」印象)、アンコールでは陽気なイタリアン全開。「四季」の演奏を終えてコントラバス奏者が楽器を置いて引き上げて行ったので、「これはアンコールがあるな」と思ったら、期待通りすぐに出てきて1曲演奏してくれました。チェロのお一人がステージ中央に進み出て、メモを見ながら日本語で「アリガトウゴザイマシタ」と言った後、曲目を言ってくれました(何と仰ったのかよくわからなくて残念)。バカロフさんやモリコーネさんの作品っぽかったですが。


アンコール2曲目の紹介では、恐らくわざとだと思われますが先ほどアンコールの曲目を紹介してくれたチェロの方がステージ中央に進み出て、慌てた様子であちこちのポケットを引っくり返し始めました。曲名を書いたメモが見つからないようなのですが、もう一人のチェロの方が譜面台に置き忘れてあったそのメモを渡してくれて一件落着。「コドモノコロヲ ナツカシク オモイダス キョクデス。アカトンボ」の言葉に続き、それはそれは美しい「赤とんぼ」の演奏が始まりました。編曲はどなただったのでしょう? 日本人は恐らく使わないだろうな、と思われる和音を用いたどことなく西洋風の(?)「赤とんぼ」でした。


「赤とんぼ」をしっとりと演奏して、これで終わりかと思いきやコントラバスはまだステージの上。どうなるのかな?と注目していたら、またまたチェロのおじさんがステージ中央に登場されて「フィレンツェ、ヴェネチアニ イキタクナル キョクデス」との説明に続いて演奏されたのは「サンタルチア」でした。でも普通のサンタルチアではなく、冒頭はヴィヴァルディ「四季」春の1曲目で始まり、それが少しずつ変奏曲風に姿を変え、間もなく「サンタルチア」が始まったのです。普通に演奏しないで少し手を加えるところが何とも憎い! もちろん最後も「サンタルチア」から「四季」の春の1曲目に繋がって終わったのでした。
客席は改めて拍手大喝采!!!


で、さすがに4曲はやってくれないかと思いながらもまだステージに残されていたコントラバスに期待を込めて手を叩き続けていたら、何と本当に演奏してくれて、今度はコントラバスを持って引き上げていかれて、これで本当に終わりとなりました。(4曲目は何だったかなあ? 日本の曲ではなかったんですが…)


いろんな演奏会がありますが、プログラムで満足させてアンコールでさらに楽しませてもらえるクラシックの演奏会はそうないように思います。「いっぱい聴けてラッキー! (^_-)-☆」気分で帰途につけた心温まる休日でした。


この日は録音・録画ともにやってなかったと思いますが、全国各地でイ・ムジチはコンサートを開いているので、どこかで録画していないかな、NHKのクラシック倶楽部なんかで放送しないかな、と期待しています。もしご覧になったらアンコールにもご注目ください。なかなか愉快です。^^




mkm


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コメント

アンコール

お久しぶりです。当日チケットがとれてよかったですね。
中学の音楽鑑賞の時間に聴いた「四季」がイ・ムジチだったような。。。演奏はよく耳にしますがコンサートには行ったことがなかったので、この記事を読んで機会があれば私もいつか楽しんできたいと思いました。
弦楽演奏での「ガブリエルのオーボエ」も美しかったことでしょうね。特にこの曲の場合、オーボエの音色でないと曲名はなかなか出てこないと思います。
アンコールの曲、たぶん↓の曲だと思います。


1曲目 ロッシーニ作曲「ボレロ」
http://www.youtube.com/watch?v=i--GkNr5SRw

4曲目 ヴィヴァルディ作曲「アッラ・ルスティカ」
http://www.youtube.com/watch?v=hfl5DwXnsFM


「赤とんぼ」今回の編曲かどうかわかりませんが、作曲家の藤掛廣幸さん編曲で「イ・ムジチ合奏団の為の楽譜」が出版されています。楽譜2ページ閲覧、試聴も少しできます。前奏のあとチェロがメロディーを奏でます。
http://www.muse-factory.com/Japanese/1J-Symphony%20Orchestra.html
  • 2011-10-15 08:10
  • URL
  • ピアノ♪ #0IUSwUQY
  • Edit

mkmさん、こんにちは~。
格調高い記事なので、音楽に疎い私がコメントするのは、やや憚れるのですが、今、電車に乗っていて車窓から見える雨を感じながら、この記事を読んでいましたら、『赤とんぼ』のところで、胸がいっぱいになりました。なぜかわかりませんか、あったかい演奏だったのだろうなあと、私までうれしくなりました。
素敵な時間を過ごされましたね。ブラボー!(^○^)/!
  • 2011-10-15 09:08
  • URL
  • ちょうちょ♪ #On/TYujw
  • Edit

Re: アンコール

ピアノ♪さん、ありがとうございます。


1曲目、歌曲として聴くと弦楽合奏とはまた違う感じになってしまうので、この曲だったかどうかはっきりしないのですが(そもそも記憶がかなり怪しくて…汗)、チェロ奏者の方が「ボレロ」か「バレエ」と仰っていましたので、恐らくこの曲ではないかと思います。(日本語での曲目紹介はゆっくり言ってくださるのですが、お国ことばになると早くて早くて…。笑)


4曲目もこれっぽいです。記憶がはっきりしないのですが、ヴィヴァルディ風の明るい曲でした。


「赤とんぼ」は間違いなくご紹介いただいた藤掛廣幸さん編曲の「イ・ムジチ合奏団のための」赤とんぼでした。この序奏に続いてチェロが奏でたメロディーが素敵でした。


弦楽合奏の「ガブリエルのオーボエ」、各楽器が見事に調和して豊かに響いていました。久しぶりに「ベートーヴェン・ウィルス」の3話で聴いてみます。
  • 2011-10-15 17:58
  • URL
  • mkm #0ls4tc0A
  • Edit

ちょうちょ♪さん

お久しぶりです。(^_-)-☆


はい、本当にあったかくて優しい演奏でした。弦楽器で演奏するととてもしっとりした感じになりますよね。イントロだけですが、ピアノ♪さんがご紹介くださったサイトで視聴できますので聴いてみてくださいね。
  • 2011-10-15 18:02
  • URL
  • mkm #0ls4tc0A
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そよかぜおばさん

Author:そよかぜおばさん
韓国ドラマ「春のワルツ」で描かれなかった15年間に興味を持ち、何とかこの空白を埋めてみよう!と皆さんからアイデアを頂きながら進めてきました。ドラマ後の物語(ピアニスト クリス・ユンの復活)も同時進行させています。「空白の15年」はまだ6年ほど残っていますが、「復活編」はひとまず完結いたしました。


これとは別に趣味のクラシック音楽の話、印象に残った本やテレビ番組、映画の感想など思いつくまま気の向くままにお話ししたいと思います。

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