トンイ 第43回

見どころの多い43回ですが、やはり一番目を引くのは王様。


王様は今まで何も知りませんでした。
トンイが何か自分に言えない秘密を抱えていることは察していたものの、実の父親がかつて両班殺害の罪で殺されたコムゲの頭だったなんて、王様には夢にも思わないことでした。


一方のトンイはかつてコムゲに罪を着せた張本人を探しながら、すべてが明らかになったら今まで隠してきたことを王様に話そうと覚悟を決めていましたから、王様にその事実を知られても否定することなく何もかも打ち明けてしまいます。王様は今回初めてその事実に直面し、それはそれは気の毒なくらい混乱し苦しむんです。


これまで王様が出会ってきたのは、自分が犯した罪が明らかにされてもそれを否定し自分の無実を訴える者たちばかりでした(記憶に新しいところではチャン・オクチョンがそうでした)。王様はトンイに「自分は関係ない」「自分は何も知らなかった。コムゲ達に利用されたのだ」と言ってほしかったことでしょうに、トンイは決して自分の過去を隠そうとも誤魔化そうともしないのです。


今回のコムゲの事件が起こってから、王様は賤民の目線でも独自に調査を進めていましたから、混乱しながらも事件の真相を知るためにコムゲの頭に会い、なぜ両班を殺したのかその理由を聞き、そうせざるを得なかった賤民の思いを知り、またトンイの父やトンイ自身には罪がないことを知ります。そして一人の男としてトンイを守ろうとするのですが、周囲がそれを許しません。


既にトンイの父たちに罪を被せて殺してしまった黒幕はトンイやチョンス、ソ・ヨンギによって突き止められています。ただ動かぬ証拠を掴む前に黒幕の一人であったオ・テソクがオクチョンたちに殺されてしまっていますし、両班や国民を説得できるだけのものではなかったのでしょうね。また十数年前のコムゲの事件の記憶はあまりにも強く人々の心に残っているため、「コムゲ=極悪」の思いこみが大変に強く、重臣、国民あげてトンイを処罰せよと声をあげてしまいます。


王様はトンイをどうしても手放すことができず、「そなたを守るためなら王の地位などいらぬ。この世で一番情けない王でも構わない」とまで言いますが、トンイがそんなことを許せるはずもなく、とうとう漢城府(ハンソンブ=都の行政・司法を担当する官庁)に出頭する…というところで、次回に続く。


王様の気持ちは痛いほどわかりますし、トンイを守ってやろうとするならば調べがついているところまででも重臣たちに明らかにして、トンイの父が無実であったことをきっちり伝えることはできなかったのかと疑問に思います。今回のコムゲが賤民を苦しめた両班を暗殺したことは明らかに罪ですし、そのコムゲの頭を逃がそうとしたトンイもまた罪に問われるのは仕方のないことですが、父親が無実だったことを明らかにすれば多少なりとも重臣や民の声を押さえることができたのではと思うのです。


冷静に事実を説明しようとしても、聞く耳を持てないくらい周りが熱くなってしまっていたのでしょうか。もう王様といえども手がつけられなくなっていたのかもしれません。


とにかく今回の王様は気の毒なくらいボロボロです。事実を知って呆然とする様や、トンイを手放したくないと涙を流さんばかりに訴える姿には王としての威厳は見られません。でもかっこいい王様ではありませんが、その姿に誰しも王である前に一人の人間であり男性であるという当たり前の事実に気づかされます。好き好んで王室に生まれたわけでも王になったわけでもないのに、王であるから許されないことが結構たくさんあるんですよね…。


自分たちの地位や立場を守ることよりも、もっと大切なものを守ろうとするトンイや王様と、あらゆる手を使ってトンイを陥れようとするオクチョンたちとの対比が目を引きます。オクチョンたちは何を守ろうとしたのでしょうか。自分の息子の地位と、将来の王の母としての自分の地位だったのでしょうか。




mkm






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Author:そよかぜおばさん
韓国ドラマ「春のワルツ」で描かれなかった15年間に興味を持ち、何とかこの空白を埋めてみよう!と皆さんからアイデアを頂きながら進めてきました。ドラマ後の物語(ピアニスト クリス・ユンの復活)も同時進行させています。「空白の15年」はまだ6年ほど残っていますが、「復活編」はひとまず完結いたしました。


これとは別に趣味のクラシック音楽の話、印象に残った本やテレビ番組、映画の感想など思いつくまま気の向くままにお話ししたいと思います。

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