トンイ 第45回  ~クム王子の冒険の巻~

さあて、どこからお話ししましょう…と迷うくらい、笑いあり涙あり、喜怒哀楽満載の楽しいお話でした。今や主人公の座はトンイの次男、クムに持っていかれたんじゃないかと思うくらい、この子が素敵です。そして泣かされます。ほんとにいい子です。^^ 


クムはトンイに似てとても正義感が強い子です。それに賢くて母親思いの優しい子です。不当に苛められている子どもを見ると助けようとしますし、人に助けられたらその恩を忘れまいとします。自分の考えをきちんと言葉にすることができるし、やろうと思ったことはしっかり実行に移す行動力もあります(思い立ったら即行動!で、黙って姿を消してしまうところもトンイそっくり ^^)。


前回、私は大きな間違いをしていました。トンイは身分を隠してひっそりと暮らしていると思っていたので、クムが「私はこの国の王子だ!」と言った時に腰を抜かしたのですが、トンイはクムに父親はこの国の王様であること、訳あって今は宮廷を離れて暮らしているけれどいつも王子として恥ずかしくない生き方をしなければならないことをしっかりと教えて、厳しく育てていたのです。


前回の終盤にクムが「私は王子だ!」と言った相手は儒学者でした。賤民の子に暴力を振るった儒学者に儒学の言葉を引いて諌めたものだから、儒学者は「生意気な!」と怒り、たまたまクムを迎えに来たトンイに「どんな躾をしているんだ」と言わんばかりに食ってかかったところ、「儒学者なら宮廷を離れて暮らす側室がいることを知っているであろう!」と逆に一喝され、駆けつけた役人とトンイの前で平身低頭しほうほうの体で逃げ帰りました。コムゲの事件は「国の根幹を揺るがす大事件」だったはずですが、トンイが宮廷を追われたこと、街で暮らしていたことは意外に知られていなかったんだなと、こちらは少々拍子抜け。トンイとクムもいつでもどこでも「王の側室」「王子」を公言していたわけではないと思いますが、こんなことがあればいくらテレビやラジオ、ネットがない時代だと言っても噂はあっという間に広がりそうなものですよね(ここら辺がドラマだ…)。


こんな堂々たる王子様も家に帰れば満6歳の男の子でありまして、まだ会ったことのない父親を恋しがってはトンイに王様の話をせがみ、トンイが王様を思って悲しみに沈んでいるとそれを案じて涙ぐむ、とっても優しい子です。くりくりした瞳に涙を浮かべる様が何とも可愛くいじらしく、いっぺんにこの子のファンになりました。


そのクムは最近、塾(日本の寺子屋みたいな所?)に通い始めたようです。ここでもトンイは王子であることを明かして通わせていますが、他の子どもとはまだ馴染みになっていないようで「王子だっていろいろさ。母親は賤民で、宮廷の奴婢だった。罪を犯して追放されたんだ。」「賤民の子だから字も読めないんだ。追い出されて何が王子だ。」などと悪口を言われて悔しい思いをしています。
その上クムはずば抜けて優秀なので余計に他の子どもたちからやっかまれてしまって、やはり友だちにはなれない様子。


そんなある日、宮殿で賤民の子どもたちを招いての食事会が開かれると耳にしたクムは、賤民の子どもに交じって宮殿に入り込み、王様に会おうとするんです。一度でいいから父上に会いたい、そして母上を許してほしいとお願いしたいという一心だったそうで、そのひたむきさと母親を思う気持ちに思わずジーン…。


この時は世子(オクチョンの息子)を王様と間違えて呼び止めてしまったばっかりに、自分が王子だと名乗る前に護衛兵につまみ出されてしまい王様に会うことはかないませんでした。でも「父上…」とクムが泣きじゃくっているところへ、たまたま視察に出た王様が通りかかりました。
ずっと会えなくてお互いに思いを募らせていた父と子の対面だったのに、どちらも相手が自分の息子であり父親であることに気がつかないのがもどかしいのですが、抱腹絶倒しつつ切なさにホロリとさせられるお話はここから。


王様がクムを優しく慰めて送ってやろうとした時に
「そなた、何者だ?
見たところ立派な者のようだが誰なのだ?」とクム。
「何だと?」
「そなたの恩を覚えておくためだ。だからどこの何者か申せ。」


まだあどけない子どもが、完全に上から目線でこんな口をきくものだから王様はびっくり。
「こやつ、生意気だな。今、何と言った?」
と、半ばあきれて尋ねると、
「これ! こやつだと? 無礼な! 
 誰に向かって口をきいているのかわかっているのか?」
と、クムは王様を叱りつけ、自分は王子だと名乗るのです。
 

その言葉を聞いた時の王様のきょとんとした表情が何ともおかしくて…。でも後ろにいたハン内官はこの時すでに「えっ、もしかしたら…」という顔。
「身なりはこのようであるが、私は王様の血を受け継いだ王子なのだ!」
というクムの次の言葉で王様もそれがまだ会ったことのなかった我が子だと気づいて、たちまち顔がくしゃくしゃに…。


「えっ、では…」としどろもどろに口を開いた時、クムを呼ぶトンイの声が…。
クムは一目散にトンイの方へ走って行き、息子の無事を確かめたトンイが何度もクムを抱きしめる姿を物陰から見ていた王様の目には涙が溢れました。
そして「よく育ってくれた。あのようにたくましく…」という王様の言葉に、ずっと会えずにいた我が子への思いが溢れていて、こちらまで胸が熱くなりました。


もしあのタイミングでトンイが迎えに来なかったら、王様はどうしたでしょう。
恐らく自分が父親だと名乗ることはできなかったでしょうし、思わず抱きしめでもしたらクムに
「無礼者! 何をする!」
と、さらに叱られてしまったかもしれません。


自分の護衛を一人つけて送らせたかなあ? 気持ちに余裕があったら、クムに失礼を詫びて泣いていたわけを尋ねたでしょうか? そして自分に会うためにクムが賤民の子に混じって宮殿に来たと知って、また涙を流したでしょうか?
(などと考えるのもまた楽し。^^)


その晩、王様はまんじりともせずにクムのことを考えていたに違いありません。ほんのひと時、自分の目の前にいて、あっと言う間に走り去ってしまったクムのことを。


どうしても、もう一度クムに会いたくなったんでしょうね。
次の朝、王様はクムが通う塾の前で待ち伏せしていました。そうしたら他の子どもたちがクムをこらしめようと、門にいたずらを仕掛けているのを目撃し(目撃しているシーンはありませんでしたが、恐らく王様は「うちの息子に何をする!」とカッカしていたに違いありません……爆)、やって来たクムにそのことを教え、うまく罠をかわすとクムと2人で逃げて行きました。


そしてクムに向かって自分は漢城府(ハンソンブ)の判官(パンガン)だと名乗り、臣下の礼をとって次回に続く…。


以前、トンイに初めて会った頃、王の身分を隠した王様はやはり漢城府の判官と名乗っていました。
「またその手を使うんかい?」と思わず突っ込んでしまいましたが、王様がクムを見つけた場所は以前トンイと会ったところのようですし(私には記憶がないんですが…)、クムを見ていてトンイと重なるところもあり、つい同じことを言ってしまったのかも?です。
で、次回は何かが起こるんでしょうね。楽しみです!!


今回登場した世子ですが、どうやら世継ぎにはふさわしくない病気を抱えている様子で、母親のチャン・オクチョンはそれを周囲に知らせまいと躍起になって、清の国から薬を取り寄せて実家から届けさせたりしています。(確か宮廷の外からの薬の持ち込みはご法度で、オクチョンは前にもそれで窮地に陥ったことがあったはずなんですけど…。だからこれがバレたら、かなりやばいはず)。


トンイもオクチョンも我が子を案じ懸命に守ろうとしています。トンイはオクチョンが我が子を狙うのではないかと案じ、オクチョンは我が子の病気のためクムに世継ぎの座を奪われるのではないかと案じています。この二人の葛藤と軋轢はまだまだ終わりそうにありません。




mkm







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コメント

今さらですが…

トンイの録画を見ながらリモコンをいじっていて、我が家のレコーダーでも副音声・字幕版で視聴できるのを発見しました。「え~っ!?\(◎o◎)/!」って感じです。
確か以前 確認した時には副音声が出なかったので、最初から韓国語で視聴できないような放送になっているんだな…と諦めていたのです。いつから2ヶ国語放送になったんでしょう?(または最初から2ヶ国語放送になっていて、私が確認したのは他の番組だったのかも?)


28回(トンイが王様に再会した回)から気に入ったシーンだけダビングしておいたのですが、確認したところこちらも副音声・字幕版で見ることができます。試しに前回、トンイの吹き替えに不満が…と書いたシーンを見てみたところ、ヒョジュちゃんの演技はバッチリでした。(^0^)v  クムのセリフもイ・ヒョンソクくんの声で聞いた方が自然です。


今までの分は残念でしたが、これからは今まで以上に感情移入できそうで楽しみです!
  • 2012-02-29 22:10
  • URL
  • mkm #0ls4tc0A
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ついでに

今回出てきた賎民の子どもたちの食事会はクムを宮廷に行かせるための小道具だったんでしょうね。王様がいつこの食事会を始めたのかはわかりませんが、街での賎民の扱われ方を見ていると、宮廷にやって来た賎民の子どもたちを両班たちが優しく出迎える姿にどうしても違和感を覚えます。しかも食事会には王様と王妃が出席しています。


宮廷に入ることのできる身分、王様の姿を見ることのできる身分は厳しく規定されていたと思われますし、これはかなりドラマな作りですね。王様がクムに会いたいがために計画したものでもないでしょうし(クムは賎民ではありませんから)。


しかし今回はあまり細かいことに目くじらを立てる気にならないくらい、他に見どころが多かったです。
  • 2012-02-29 22:15
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  • mkm #0ls4tc0A
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そよかぜおばさん

Author:そよかぜおばさん
韓国ドラマ「春のワルツ」で描かれなかった15年間に興味を持ち、何とかこの空白を埋めてみよう!と皆さんからアイデアを頂きながら進めてきました。ドラマ後の物語(ピアニスト クリス・ユンの復活)も同時進行させています。「空白の15年」はまだ6年ほど残っていますが、「復活編」はひとまず完結いたしました。


これとは別に趣味のクラシック音楽の話、印象に残った本やテレビ番組、映画の感想など思いつくまま気の向くままにお話ししたいと思います。

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