トンイ 第57回

久しぶりにリピートしてじっくり見直したいと思える、しっとりとした良いお話でした。
(ただ最後の最後に悪あがきする輩がいろいろと嗅ぎ回ってくれるので、それが少々目障りではありましたが)


さて、前回の続き。
トンイが「世子様もクムも王となるべきだ」と述べたことについて、王様は
「いかにもそなたらしいな。先にやらねばやられるこの宮廷で、それができるか? まさに夢だ。そなたにしか抱けぬ夢だ」
と答えます。


そして「それはできぬのだ。この国の王位を継ぐ王子は2人ではなく1人なのだ」と心の中で呟きながら、何日も考え抜いて王様が出した結論は、自分が世子に王位を譲って、クムを新たに王となった世子の世継ぎ(世弟=セジェ)にするということでした。


しかし譲位などと口に出せば途端に大騒ぎになってしまいますから、まず王様は重臣たちを集め、そこに世子も同席させて、


・重臣たちが世継ぎについて争っていることを承知していること
・ここに自分の後を継ぐのは世子であることを宣言するから、今後一切 後継者に関する論争も、世子の座を脅かすいかなる動きも断じて許さないこと


をそれはそれは厳しい口調で告げ、その後トンイを宮廷から出し、梨峴宮(イヒョングン)に住まわせると告げます。


寝耳に水で慌てるトンイ・クム派の重臣たちに、王様は
「その理由は淑嬪自身がわかっているはずだ」
と、またまた冷たく言い放ちました(トンイがクムを世子の座につけようと画策したと王様が信じていると思わせるほどに)。


このため、宮廷内は大騒ぎになりました。世子擁護派は大喜び。トンイをよく知る女官たちは大憤慨。世子擁護派ではあっても「これには何か裏がある」と感じてあちこち探る者もあり。いやはや大変です。


トンイにとっても王様の決定は寝耳に水で王様の真意を量りかねていましたが、今はただ黙って王命に従うようにと周囲を説得し静かに暮らしていたところ、しばらくたったある晩トンイを訪ねた王様はトンイを梨峴宮(イヒョングン)へと伴って、静かに語りかけました。


以前そなたを宮廷から出した時、自分は「いっそ一緒に逃げよう」と言った。あの言葉は本気だった。そなたとなら平凡な男として生きてもいい。そうできるなら本当に全てを捨ててもいいと思ったし、あの時の思いは今でも変わらない。自分はそなたを有難くかけがえなく思っている。
これからそなたはここで暮らす。でも一人ではない。自分もそなたと共にここで暮らす。
2人を救う道、あれはそなたが初めて見せた欲だった。そしてそれは胸にしまっていた自分の夢でもあった。クムなら必ず王朝に名前を残す立派な王になるだろう。だから世継ぎを望めない世子の後をクムが継いでくれたらどんなにいいかとずっと考えていた。
自分が王でいる限り、世子とクムが共に王位を継ぐことはできない。だから自分は世子に王位を譲ることにする。世子を王位に就かせたらクムは世弟となり、後に王位を継ぐことになる、と。


王様はチョンス兄さんにも同じように告げていました。
「これは王室と朝廷をまもるための決断だ。そして一人の父として、何より一人の女子(おなご)を守る男として、この決断は覆さぬ。」


世子に位を譲るため、王様には準備がいろいろあったため、「療養」という名目で温陽という土地に出かけていきます。長期滞在になるから、と王様はトンイに手紙を残していきました。


「そなたは自分が就いていたはずの王妃の座を諦め、世子とクム、そして余を守ろうとした。だから次は余がそなたを守る番だ。これは余にとって諦めではない。大きな欲を満たす道だ。これにより余はそなたと生きる道を得るのだ。だから余を信じて待っていてくれ。誰も傷つくことはないだろう。そなたが守ろうとした夢は、これから余が守ってゆこう。」


う~ん、いいお話じゃありませんか。(*^_^*) こんな言葉をもらえるトンイはつくづく幸せ者ですね。この王様、もともと平凡な男として生きることを夢見ていたところがありましたから、今度こそトンイと2人で生きる夢を叶える、というのもいいな、と思います。数え年14か15で王位に就く世子は大変ですが、粛宗自身14歳で即位していますから何とかなると考えてのことでしょう。自分が生きている限り補佐してやることはできるわけですから。


もちろん、突っ込むところがないわけではありません。
例えば、今まで世子については「世継ぎが望めないかもしれない」と言われていたのに、王様は「望めない」と断言しちゃってますし、「クムなら必ず王朝に名前を残す立派な王になるだろう」と言ってますが、世子もかなり優秀で将来有望だったはず。「クムも」ならまだしも、「クムなら」と言ってしまうと、世子には期待してないみたいですよね…(これでは世子が可哀想です……)。


これは世子が粛宗の死後 王位を継いだものの、子どもをもうけることなく在位わずか4年で亡くなってしまい、その後を継いだクムは朝鮮王朝で最も長生きし在位期間も最長の王となったという史実に基づいて脚本が書かれたためだと思われます。世子が病弱だったのは本当かもしれませんが、我が子を思う親の気持ちをセリフにしていただきたかったなあと思います。少なくともこのドラマの王様は2人の息子を同じように愛していたのですから。







mkm








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Author:そよかぜおばさん
韓国ドラマ「春のワルツ」で描かれなかった15年間に興味を持ち、何とかこの空白を埋めてみよう!と皆さんからアイデアを頂きながら進めてきました。ドラマ後の物語(ピアニスト クリス・ユンの復活)も同時進行させています。「空白の15年」はまだ6年ほど残っていますが、「復活編」はひとまず完結いたしました。


これとは別に趣味のクラシック音楽の話、印象に残った本やテレビ番組、映画の感想など思いつくまま気の向くままにお話ししたいと思います。

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