トンイ 第59回

今回も盛りだくさんなお話でした。前回、放送されなかったトンイと仁元王妃の会話やトンイが王様に送った手紙の内容がところどころで紹介されるもんだから、大急ぎで頭を前回のお話まで巻き戻しながら視聴する場面も。でもようやくお話が繋がりましたし、ドラマの方もとりあえず「めでたしめでたし…」となったので、ひとまず落ち着いた感じにはなりました。


前回はトンイがどこまでチャン・ムヨルの陰謀を突き止めていたのかわかりませんでしたが、やはり彼が何かを企んでいること、世子が王様の名代で出かけるコースが、トンイがイヒョン宮に送られるコースに急に変更されたので、そこに何かがあるのだろう、ということだけだったそうです。


チャン・ムヨルが何を企んでいるのか、必ず明らかにするから数日の猶予をくれるよう、自分を信じてくれるよう、前回トンイは仁元王妃に頼みに行ったのでした。そして王妃は自分が宮廷に入ってから忠臣面しては何かと進言してくるチャン・ムヨルとトンイのどちらを信用するべきか悩みに悩んだ挙句、トンイにかけたのです。後になって王妃は「なぜあの時あんな決断をしたのかわからぬ」と話したくらい、難しい決断だったようです。ただそれまではトンイの言葉を聞いても、それが本心からのものかどうか信じられなかったけれど、あの時は「これが真実だ」と信じられたのだそうです。(そのことが王妃の表情だけでも表現されていたら良かったのですが、私にはよくわからなかったので後から説明を聞いても「そうなんですかぁ?」でした)


そしてトンイがその気になれば容易に就くことができた王妃の座を捨てて世子を守ったのだから、今度は今 王妃の座にいる自分がクムを守る、とクムを自分の養子にすることを王妃は宣言しました。王妃の養子になれば、世子が王位に就いた時、クムは「王妃の息子」として世継ぎになれるし、そのことはクムの身が守られることを意味するからです。そしてクムが守られるなら王様が今すぐ世子に譲位する必要はなくなるのです。


トンイは仁元王妃に心から感謝し、これから宮廷でクムが母として慕うのは王妃様だから自分は予定通り宮廷を出ると言って王様を驚かせたところで次回に続く。(まるで幼子が「いやいや」をするように悲しげに首を振った王様が何だかとても可愛かったです)。


今回のタイトルは「真心の力」でした。自分のことよりも、いつも王様や世子やクムや周りのことを大切に考えて行動するトンイの真心が王妃を動かし、自分の権力や立場を守るためにその時の権力者にすり寄ってきたチャン・ムヨルの破滅と対比させることで、最後に勝利するのは人としての真心だとドラマの制作者たちが伝えたかったのだということはよくわかります。


トンイのガイドブック(後編)によると、この当時 一旦 養子を迎えるとその後 王妃に王子が生まれても、その子は王位継承権を与えられなかったそうです。それだけこの決断は大きなものだった、とドラマ制作者は言いたかったようです。いつも言葉巧みに自分に言い寄ってきたチャン・ムヨルよりも、トンイの裏表のない真心からの言葉が王妃に心に届き、それが結局はクムを救うことになった。王妃の座を欲しなかったトンイのおかげでクムは救われた…という感動的な筋書きだったのでした。


ただ見る者としては、やはりいろいろなことを考えてしまいます。この時の仁元王妃はまだ15,6歳。トンイの人がらに感動してクムを養子にし自分が守ると言い切りましたが、この先 仁元王妃に王子が生まれでもしたら、やはり実の子が可愛くなってしまうのではないか。王妃があくまでクムを立てようとしても、賤民の血を引く王などとんでもない!と重臣たちが猛反対して、やはりクムは辛い立場に置かれるのではないか、等々。実際には仁元王妃は子宝に恵まれなかったため こういう問題は起こりませんでしたが、今まで「トンイ」を見続けてきたおかげで、「本当にこれで全てめでたしめでたしになるのか…」と考えてしまうのです。


もっと言うなら仁元王妃の心の中に王様の譲位を何とかして阻止したい気持ちはなかったでしょうか。自分はまだ輿入れしてきたばかりなのに、夫たる王様がさっさと譲位して側室と一緒に宮廷を出るなんて普通は耐えられないんじゃないかと思えて…。世子が即位すれば仁元王妃は恐らく大妃(テビ)となって、それなりの権力を持つことになるとは思いますが(世子にはまだ妃がありませんから)、それってやっぱり寂しいですよね…。


朝鮮王朝においてほとんど行われなかった譲位を阻止するためだけでなく、自分一人残されたくないという女性としての思いもどこかになかったかなあと考えずにはいられなくて、せっかくの良いお話に素直に感動できませんでした。


いよいよ最終回。トンイの思いについては次回まとめたいと思います。






mkm







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Author:そよかぜおばさん
韓国ドラマ「春のワルツ」で描かれなかった15年間に興味を持ち、何とかこの空白を埋めてみよう!と皆さんからアイデアを頂きながら進めてきました。ドラマ後の物語(ピアニスト クリス・ユンの復活)も同時進行させています。「空白の15年」はまだ6年ほど残っていますが、「復活編」はひとまず完結いたしました。


これとは別に趣味のクラシック音楽の話、印象に残った本やテレビ番組、映画の感想など思いつくまま気の向くままにお話ししたいと思います。

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