舘野泉 ピアノ・リサイタル

梅雨の晴れ間の とある一日、舘野泉さんのリサイタルに行ってきました。


プログラムはこちらです。


バッハ(ブラームス編曲):シャコンヌ
スクリャービン:左手のための小品 前奏曲・夜想曲 Op.9
平野一郎:「微笑ノ樹~円空ニ倣ヘル十一面~」
     (舘野泉に捧ぐ・「舘野泉 左手の文庫」助成作品)


・・・・・・・・・・・(休憩)・・・・・・・・・・・・


吉松隆:NHK大河ドラマ「平清盛」より 遊びをせんとや・海鳴
coba:記憶樹(舘野泉に捧ぐ・「舘野泉 左手の文庫」助成作品)


バッハのシャコンヌは、もともとはヴァイオリン曲だった「シャコンヌ」を左手だけで演奏できるようにブラームスが編曲したもの。
スクリャービンの作品は知らない作品だと思っていましたが、実際聴いてみると2曲目の「ノクターン」は聴き覚えのある曲でした。ロマンチックで甘美なメロディーが素敵でした。


3曲目の平野一郎さんの作品は、昨年の7月に完成して この日が関西初演。
作曲家の平野一郎さんが2011年に舘野泉さんの左手の演奏を初めて聴かれたそうですが、その時の印象が「樹の裡に隠れた“佛”を彫り起こす佛師」だったそうで、やがてその佛師は「円空」に違いないとの啓示を受けて作曲された作品とのことです。


この曲は11の面(Face)から成っています。
Face 1:山ノ佛        Face 5:月の佛     Face 9:火ノ佛
Face 2:鳥ノ佛        Face 6:里の佛      Face10:鬼ノ佛
Face 3:水ノ佛        Face 7:花の佛      Face11:河ノ佛
Face 4:獣(シシ)ノ佛     Face 8:蟲の佛     


今までに聴いたことのない曲でしたから、いつの間にか私は目をつぶって聴き入っていました。いわゆる「現代」の旋律ですので「?」と感じたところも多かったのですが、今までに聴いた何かの曲と似ているということはなかったので「?」なりに集中して聴けました。 会場が暗かったこともあり、1曲1曲のタイトルは見ずに聴いていましたが、10曲目が終わった時にふと円空風の仏像がふと目の前に浮かんできたことに自分でも驚きました。


休憩の後、舘野さんからそれぞれの曲についてお話がありました(それまでは、ノートーク)。「微笑みの樹」をドイツで初演された時、ヨーロッパの人にこの曲がどう受け止められるか不安だったそうですが、演奏が終わった時、スタンディングオーベーションが起こって嬉しかったそうです。それに引き換え、この日の客席はいたって静かだったこと。何だか申し訳ない気持ちにさえなってしまいました(この日のお客さんたちは舘野さんと同世代の方がほとんどだったので、きっとスタンディングオーベーションに慣れておられなかった、ということでご容赦願います~~~)。


その次の「遊びをせんとや」「海鳴」は、昨年のNHK大河ドラマ「清盛」のために吉松隆さんが書かれた曲です。ドラマのために百数十曲書かれて、実際に採用されたのは30曲くらいだとか。「海鳴」はドラマでは使われなかったものとのことでした。


最後の「記憶樹」、これももちろん初めて聴く曲でした。申し訳ないことに聴いてから10日ほど経って、どんな曲だったか…、う~ん思い出せません。<(_ _)><(_ _)><(_ _)>


アンコールは光永浩一郎さんの「サムライ」と、カッチー二の「アヴェ・マリア」でした。「サムライ」は勇ましさより、年老いた武士の思いを音楽で表現されているように感じられる曲でした。これも昨年作られた曲だそうです。カッチー二の「アヴェ・マリア」については、もう何も申し上げることはありません。


舘野泉さんの演奏は何度かテレビで聴いたことがあり、一度ライブで聴いてみたいと思っていましたので今回願いが叶って幸せでした。舘野さんの音色は豊かで深く味わい深い音、とでもいうのでしょうか。素敵でした。今までテレビで演奏を聴いたときにも感じましたが、この日、改めて感じたことは演奏を聴くという点では両手を使った演奏も、片手だけを使った演奏も何ら違いはないということ。目を閉じて聴いていれば、少なくとも私には片手で弾いているのか両手で弾いているのかはわかりません。ただそこには素晴らしい音楽の世界があり、そこから力をもらい希望を与えられるのです。


舘野さんは今年で77歳になられます。フィンランドと日本の往復は大変かもしれませんが、どうぞお元気で、そしてまたいつの日か演奏を聴かせてくださいねと願いながら会場を後にしました。






mkm














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Author:そよかぜおばさん
韓国ドラマ「春のワルツ」で描かれなかった15年間に興味を持ち、何とかこの空白を埋めてみよう!と皆さんからアイデアを頂きながら進めてきました。ドラマ後の物語(ピアニスト クリス・ユンの復活)も同時進行させています。「空白の15年」はまだ6年ほど残っていますが、「復活編」はひとまず完結いたしました。


これとは別に趣味のクラシック音楽の話、印象に残った本やテレビ番組、映画の感想など思いつくまま気の向くままにお話ししたいと思います。

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