シプリアン・カツァリス ピアノ・リサイタル

シプリアン・カツァリスさんはフランスのピアニストです。この方ののショパンのワルツのCDを持ってますが、内声部を際立たせる弾き方をされるので、他のピアニストの演奏では聞こえない音が聞こえてきて、「なかなかユニークなピアニストだなあ」と興味を持っていました。で、近くでリサイタルがあったので、聴きに行ってきました。

プログラムはこちらです。
     
ベートーヴェン:エグモント序曲 作品84
メンデルスゾーン/リスト:7つの歌より「ズライカ」 作品34‐4
シューマン:ノヴェレッテ第1番 ヘ長調 作品21‐1
プーランク:ノヴェレッテ第3番 ホ短調 FP173
ジャン=パティスト・ルイエ:クーラント ホ短調
ゴドフスキー:ルネッサンス 第10番 ルイエのクーラントの自由な編曲
リスト:ハンガリー狂詩曲 第13番 イ短調 S244
J・シュトラウス:ウィーン気質

 ~~~休 憩~~~

ラヴェル:「マ・メール・ロア」より第3番 パゴダの女王レドロネット
日本の曲 (「小さな秋みつけた」)
ファンタナ:マズルカ ホ短調 作品21-2
ショパン:マズルカ 嬰ハ短調 作品63-3
シューマン:謝肉祭 作品9より 第12番 “ショパン”
カツァリス:ありがとう、ショパン
パンチョ・ヴラディゲロフ:印象 作品9より 第8番 パッション
ガーシュウィン:私の彼氏(The Man I Love)
エイブラム・チェイシンズ:プレリュード 変ロ短調 作品12‐3
ラフマニノフ:プレリュード ニ長調 作品23‐4
カツァリス:さよなら ラフマニノフ

これまでに聞いたことのない曲が大半です。私はメインのソナタみたいな大曲が未知の曲だと少々不安になりますが、今回のように短い曲ばかりのリサイタルだと、知らない曲が多くてもなんだか楽しみになるから不思議です。

リサイタルは、まず即興曲から始まりました。カツァリスさんは演奏会をよく即興曲で始められるとか。
即興曲の最初の部分は、なんだか「さくらさくら」を思わせるような旋律でした。その後、流れるような旋律がしばらく続き、「どこへ連れて行ってくれるのかなあ」と思いながら聴いていると、最後には「赤とんぼ」になりました。日本の曲もよくご存じなんですね。よく知ってる曲が出てくると、なんだかホッとします。

プログラムに入ると、楽譜なしで演奏されたり、楽譜を見ながら演奏されたり。楽譜を見る時にはメガネを出して、必要に応じてかけたり外したり。カツァリスさんは明るいお人柄のようで、楽譜を出したりメガネをかけたりの動作ひとつひとつが見る者を楽しい気持ちにさせてくれて、演奏以外でも楽しめました。もちろん演奏もとても素晴らしかったです。

プログラムが終わって、アンコール。マイクを持ち、ポケットから小さなメモを出してカツァリスさんは読み始められました。
「最後にアンコールを1曲だけ演奏します。ショパンの『葬送行進曲』です。先日、亡くなられた中村紘子さんに捧げます。だから弾き終わっても拍手はしないでください」

とても厳かで美しい葬送行進曲でした。
弾き終わったカツァリスさんは、ごく一部で起こった拍手を手で制して帰って行かれてリサイタルは静かに終わりました。

中村紘子さんを偲びたいというカツァリスさんのお気持ちは、受け入れたいと思います。会場には同じ思いの方もたくさんおられたことでしょう。ただやはり、最後が「葬送行進曲」で、心ゆくまで拍手を送れないというのは正直少しつらいものがありました。追悼は追悼として、カツァリスさんにはもっと賛辞の拍手を送りたかったなあ、と少々モヤモヤ。。。 リサイタルが楽しかっただけにね。

でも今回、カツァリスさんはこういう形でご自分の思いを表したかったわけですから、こういうこともあるよね、って考えることにします。

プログラムの大半はクラシック曲。その中に自作自演あり、即興曲あり。「あの『クリス・ユン』のリサイタルも、こんな感じだったのかなあ?」と、ふと思いました。



mkm




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そよかぜおばさん

Author:そよかぜおばさん
韓国ドラマ「春のワルツ」で描かれなかった15年間に興味を持ち、何とかこの空白を埋めてみよう!と皆さんからアイデアを頂きながら進めてきました。ドラマ後の物語(ピアニスト クリス・ユンの復活)も同時進行させています。「空白の15年」はまだ6年ほど残っていますが、「復活編」はひとまず完結いたしました。


これとは別に趣味のクラシック音楽の話、印象に残った本やテレビ番組、映画の感想など思いつくまま気の向くままにお話ししたいと思います。

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